夏の夜 0号 17.9×13.9㎝
Potager(ポタジェ)というテーマで作品を描いています。
Potagerとは菜園という意味です。
私の作品の主なモチーフは、祖母が育てた野菜や花です。
暑い日も寒い日も、祖母が大切に見守ってきた畑。
何十年と続いている命の繰り返し。土のついた野菜は、
たくましさやみずみずしさに溢れています。
その野菜から想像を掻き立てられ、絵として新たな命を吹き込むことにしました。
野菜を収穫し、色や感触を確かめ記憶する。季節や天気、風を想像する。
そんな過程から、私の作品は生まれています。
悲しいことに、祖母が亡くなってしまったら、
もうこの世からなくなってしまうその畑。
私が描き続けることで、いつまでも存在させたいという願いも込めています。
また、私が使う日本画の絵の具はとても美しい絵の具です。
砂のような粒で存在する日本画の絵の具は、水を含むことにより、
予想できない留まり方や、流れを見せます。
水の流れは、まるで植物が水を吸い、育つようです。
色の美しさは、野菜の鮮やかさに似ています。
絵の具を重ねるだけでなく、垂らしたり、たっぷりと溜まらせることにより
独自の表現を目指しています。
中野ともよ
岐阜県出身
名古屋芸術大学大学院 美術研究科美術専攻 日本画制作領域 修了
2009年 第44回日春展 入選
第41回日展 入選
2011年 第46回日春展 入選
2020年 シェル美術賞2020 入選
2021年 IAG AWARDS 2021 EXHIBITION 池袋アートギャザリング 入選
【主な展示】
2011年 グループ展「―若武者―名古屋芸術大学日本画科卒業生による日本画展」(妙香園画廊)
2012年 個展「中野ともよ展―20代の日本画―」(名古屋栄 ギャラリー彩)
2014年 グループ展「第2回-en-日本画展」(愛知芸術文化センター)
2015年 グループ展「第3回-en-日本画展」(愛知芸術文化センター)
2016年 グループ展「第1回銘々展」(愛知芸術文化センター)
2017年 グループ展「第2回銘々展」(愛知芸術文化センター)
2018年 グループ展「第3回銘々展」(愛知芸術文化センター)
2019年 グループ展「第4回銘々展」(愛知芸術文化センター)
2020年 グループ展「四季花鳥展」(松菱百貨店)
グループ展「Small Paintings」(武蔵野市吉祥寺GALLERY IRO)
グループ展「Tail wind」(名古屋栄三越 美術画廊)
シェル美術賞2020(国立新美術館)
2021年 グループ展「Small Paintings」(武蔵野市吉祥寺GALLERY IRO)
IAG AWARDS 2021 EXHIBITION 池袋アートギャザリング(東京芸術劇場 5階 ギャラリー1)
後藤画廊(ごとうかみてん)おうちギャラリー gotokamiten